古民家の機能美は?
機能美とは、建築や工業製品などで、余分な装飾を排して無駄のない形や構造を追求した結果、自然に表れる美しさのことを言います。
形式は機能に従う
アメリカの偉大な建築家ルイス・ヘンリー・サリヴァンは、鉄骨構造により、それまでの様々な制約がなくなり、建築デザインに変化が生じることを見通しました。サリヴァンは、これを「形式は機能に従う。(form follows function. )」としました。
それ以前の建築は、壁面で荷重を支える構造的な制約がありましたが、鉄骨構造建築では荷重を支えるのは柱になったと、建築の基本原理として紹介したと言われています。
古民家の機能美
古民家には、機能美がたくさんあります。格子や建具、書院など、伝統建築には独特なデザインの機能美が見られます。中でも、格子は、建物を古民家風や和モダンな印象に変えることができ、意匠的なデザイン効果もあります。
その上、格子には様々な役割があり、
● 防犯
● 目隠し
● 通気
● 間仕切り
などのように、機能的にも優れています。
機能と美しさを兼ね備えた日本の伝統建築は、現在海外でも高く評価され、古い建物や古民家を見直す動きもあります。